#7 November,2022

パニック障害のこと

『乳がん』と分かってからも、
わたしは毎日仕事へ行った。
いや、これまで以上に力を入れて仕事をした。
仕事が忙しいということもあるが、
それ以上に、仕事をしている時間は
病気のことを忘れることができたからだ。

母はとても心配していた。
「信頼できる先生方に悪物を
しっかり退治してもらうから、大丈夫。」と
言い聞かせ、また、乳がん治療の
成功体験記の話をしたりして、少しでも
母の心配を取り除くことができるように努めた。

わたしがしっかりしなきゃ・・・と思う反面、
これまでの人生を共に歩んできた
体の一部を失うということは
なかなかショックが大きい。
でもその一方で、不思議と落ち着いている
わたしもいたりして・・・

とにかく色々な感情が入り乱れ、
混乱する日々を過ごした。

その日は、午後からクライアントとの打合せのため
仕事のパートナーのTさんの運転で移動していた。

その車の中で急な体調不良が発生。
右側の頭の中から血の気が引く感じと共に、
右側の腕と指先に痺れ発生。
動悸とともに心拍数がアップして、呼吸が荒い。
両手が冷たくなり、右手が震え出した。

移動途中ではあったが、
このままクライアントとの打合せ場所まで
たどり着ける自信がなく・・・

そんなわたしを見たTさんはとても心配して、
クライアントとの打合せ時間を
変更して、病院へ連れて行ってくれた。
その日はわたしのかかりつけ医のクリニックは
休診だったから、別の病院の
救急外来で診てもらった。
心電図・血液検査をしてもらったが
「異常なし」との事だった。

かなり久しぶりのパニック発作だった。